【慶應通信】オリエント考古学【2021年度廃止科目】

学び

 皆様、お疲れ様です!元気でしょうか?学習は進んでおりますでしょうか?今回は慶應通信のオリエント考古学についてです。私はこの授業が一番の楽しみにしていたのです。現在、この科目自体は既に廃止されてしまっています。現在は新・オリエント考古学となっております。

科目名
オリエント考古学
科目設置文学部専門教育科目授業形態テキスト科目
科目種別・類第2類単位2
キャンパス共通開講学部
設置年度2021授業コードT0EA007602
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講義要綱

イスラエル民族の起源は一般にモーセの出エジプトに帰せられるが、それは単に一民族の形成だけでなく、ヤハウェ一神教、すなわちキリスト教やユダヤ教という世界史に大きな影響を与えた宗教の起源とも関わる大きな課題である。

その実態がどのようなものであったのかについてはさまざまな見解があるが、これまでは(1)軍事征服説、(2)平和浸透説、(3)農民の反乱説、(4)遊牧民の定住説という4つの仮説は主として唱えられてきた。しかし、近年(5)民族創成説というものも注目を集めている。それぞれどのような根拠に基づいて説が構築されているのかを吟味してもらいたい。その上で、それぞれの根拠がどの範囲までそれぞれの説を支持できる力を持ったものなのか議論してほしい。担当者は(5)の説を支持し、「シャスの地のヤハウェ」という銘文の存在は大きな意味を持つと考えるが、この説の有意義な点と限界についても論じてもらいたい。

以上のように、この問題は今でも激しく議論されている課題であり、まだ統一見解は得られていない。しかし、決定的な証拠が存在せず単純に白黒つけられないことは、歴史研究では珍しいことではなく、その背後になんらかの出来事が存在することを否定するものではない。むしろ、現在入手しうる資料の限界を認め、それぞれの説の根拠を検証した上で、より確実な証拠が得られることを待つことも重要である。

テキスト

杉本智俊『図説 聖書考古学 旧約篇』河出書房新社、2008年
あるいは 杉本智俊『図説 旧約聖書の考古学』河出書房新社、2021年
(後者のほうが望ましい)

テキストの読み方

旧約聖書自体が、重要な文献資料です。その内容を十分理解してから、各学説を検討してください。

履修上の注意

特になし。

関連科目

西洋史特殊I-古代オリエント史ー

成績評価方法

科目試験による。

参考文献

前川和也『図説 メソポタミア文明』 河出書房新社、2011年

レポート作成上の注意

1.論理の流れと段落を意識して書くこと。
2.議論、意見の根拠を明確に示すこと。

受けてみて

私が受けたい科目だったので、何の苦もなくウキウキで進めていきました。関連図書や関連文献を探して読むのも楽しかったですし、サクサクとレポートも作成し最後の試験(代替措置)で合格を頂きました。やっていて旧約聖書考古学というものがなかなか面白くて、レポートに関しても色々と調べまくってとても楽しかったです。私たちはある意味連続性の中で生きていいるのですが、とても断片的な視点でしか生きれてないと思います。立ち止まって、我々人類は何を考えて何をしたかったのかを考えるのにとても役にたつ科目だと感じました。現在は新オリエント考古学に移行しているので是非ともそちらを受講してみてくださいませ!

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