今回、読み直しした書籍は「ブロックチェーン革命 分散自立型社会の出現」。
野口悠紀雄先生は、早稲田ファイナンス研究科教授だったこともあり、私は卒業してからも、たまに野口先生がWBSで実施している特別講義に参加させて頂いています。とはいえ、コロナ禍でめっきり特別講義もなくなってしまったのでどうしたものかというところもあるのですが・・・。また野口先生の話を聞きたいものです。
ブロックチェーン革命
著者について&書籍概要
ブロックチェーンは革命だ!
ブロックチェーンとは、電子的な情報を記録する新しい仕組みである。
重要なのは、次の2点だ。第一は、管理者が存在せず、自主的に集まったコンピューターが運営しているにもかかわらず、行っている事業は信頼できることだ。第2は、そこに記された記録が改竄できないことである。(P21)
「スマートコントラクト」とは、コンピューターが理解できる形で書くことができる契約である。人間の判断を要せず、あらかじめ決められたルールに従って自動的に実行できる契約である。分散システムは攻撃に強い。管理者がいないので、管理コストがないので安い。ということで皆さんもブロックチェーン関連の書籍やらを読んだ際によく出てくる単語に「スマートコントラクト」というものがあると思います。
スマートコントラクトとは?
「スマートコントラクト」とは、ブロックチェーンシステム上の概念であり、あらかじめ設定されたルールに従って、ブロックチェーン上のトランザクション(取引)、もしくはブロックチェーン外から取り込まれた情報をトリガーにして実行されるプログラムを指します。ここでの「スマート」とは「賢い」ではなく、「自動的に実行される」という意味で用いられています。
スマートコントラクトの成り立ちは、当然ながらブロックチェーンと切り離せない。サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)氏が2008年に発表したホワイトペーパー「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」によって(ビットコインの)ブロックチェーンが発表。その後、 ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が2013年に発表したホワイトペーパー「Ethereum: A Next Generation Smart Contract & Decentralized Application Platform」によってイーサリアムのブロックチェーンに実装可能なスマートコントラクトが世に広く提案されました。以来、「スマートコントラクト」といえば、ブロックチェーンにおけるものという認識となりつつあります。
スマートコントラクトのメリットとは
ブロックチェーンにおけるスマートコントラクトには、どのようなメリットがあるのでしょうか。まず、「信頼性」が挙げられます。従来、契約や取引は、信頼を提供する仲介者を介することで実行していたが、スマートコントラクトは第三者を介する必要がない。事前にルールが定められているので、所定の条件が満たされれば必ず自動的にプログラムが実行されるからだ。また、そもそもブロックチェーンはデータ改ざん耐性を有しており、高いセキュリティレベルが担保される。次に「透明性」でプログラムされたスマートコントラクトの内容や、それにより実行された取引の記録はブロックチェーン上で公開される。したがって、不正が行われた場合の検知可能性は高い。また「コスト削減」も期待される。従来、仲介者や信頼性を担保する第三者に支払っていた手数料は不要となる。同時に、一連の手続きに要する時間が短縮され、また仲介者に情報を抜かれることもなくなる。これらのメリットの多くはブロックチェーンの技術特性に根差しており、スマートコントラクトがブロックチェーン技術の可用性を高めた格好であるといえます。
ブロックチェーン技術を用いた事例
今となっては古い事例となってしまうのかもしれませんが、ブロックチェーン技術を用いたシェアリングエコノミーなどを紹介しています。特に分散型自律組織がもらたすものかについて書かれているので必読です!
まとめ
今、NFTなど非常に盛り上がっている中で、そもそもそれを成り立たせている技術に関して考えてみたときブロックチェーン技術について少々理解をしておいた方がいいと思います。今はWEB上で沢山説明があると思いますが、歴史的ながれや野口先生の考えも踏まえて理解するならば是非とも必読の一冊です。このブログでもブロックチェーンに関してなど少々まとめていきたいなーとか考えています。
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