【読書】アジア・アフリカの都市コミュニティ 「手づくりのまち」の形成論理とエンパワメントの実践 【城戸哲夫】

色々

皆様、お疲れ様です。またもやブログを更新できてないですね・・・。今回、久しぶりに城戸先生の本「アジア・アフリカの都市コミュニティ 「手づくりのまち」の形成論理とエンパワメントの実践」を読みなおしました。慶応義塾大学での都市社会学の科目でのヒントになるかしらと読んだ次第です。

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著者概要

東京大学のプロフィールページより引用を致しました。

名前城所 哲夫 / KIDOKORO Tetsuo
学位博士(工学)(東京大学)
職名教授
所属大学院工学系研究科
附属国際工学教育推進機構
所属サイトURLhttp://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/index.html
専門分野都市計画,地域計画
研究テーマアジア都市計画
研究テーマに関するキーワード都市計画,アジア,発展途上国,空間ガバナンス

【編著者】
城所哲夫
志摩憲寿(東洋大学国際地域学部・准教授)
柏崎梢(東洋大学国際地域学部・特任講師)

【著者】
小早川裕子(東洋大学国際地域学部・特任講師)
孫立(北京建築大学都市計画系・副教授)
北原玲子(名古屋女子大学家政学部生活環境学科・専任講師)
ナンディニ・アワル(BRAC University, Department of Architecture 准教授)
鳥海陽史(国際協力機構(JICA)職員)
森川真樹(国際協力機構(JICA)国際協力専門員)
梶原悠(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻・博士課程)
井本佐保里(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻・復興デザイン研究体助教)

書籍概要

世界の都市人口が激増する現代、人口の受け皿ともなっているインフォーマル市街地は、真摯に居住環境と向き合うコミュニティがつくるエネルギッシュな「手づくりのまち」だ。気鋭の研究者たちが、アジア・アフリカ9都市の綿密なフィールドワークから近代都市計画の限界を超えた新たなまちづくりの可能性を示す。

【目次】
序章 アジア・アフリカのまちづくり:論点 城所哲夫

第1部 東アジア・東南アジア
第1章 ──インドネシア
「手づくり」の居住環境改善事業とその展開 志摩憲寿
第2章 ──タイ
都市コミュニティをめぐる組織化と地域化 柏崎梢
第3章 ──フィリピン
セブ市における土地取得事業導入過程 小早川裕子
第4章 ──中国
城中村現象とその住環境整備 孫立

第2部 南アジア
第5章 ──バングラデシュ
ダッカにおけるスラムの空間・社会・文化 ナンディニ・アワル、北原玲子
第6章 ──インド
ムンバイ・ダラービーの社会生態空間 鳥海陽史、城所哲夫
第7章 ──パキスタン
「在る」ものを活かした住環境改善 森川真樹

第3部 アフリカ
第8章 ──ザンビア
ルサカのインフォーマル市街地における空間マネジメント 梶原悠
第9章 ──ケニア
ナイロビにおけるノンフォーマルスクールの空間生成プロセスと近隣との関係 井本佐保里

結章 「手づくりのまち」の論理 志摩憲寿、柏崎梢

読んでみて

 キーワードとしては「スラム」と「都市化」でしょうか。スラムとは、都市部で多くの貧困者が集団となって住んでいる区域のことでで、スラム街・退廃地区・貧民窟とも呼ばれています。語源は「眠る/休止している」という意味の「slumber」から来ているとされています。

スラム街に住む貧困層は、元々は農村や地方で暮らしていた人々です。生計のほとんどを農業で立てていることから、その生活はとても貧しいものです。その結果、少しでも収入のいい仕事を求めて都市部に移住するものの、全員が職を得られるわけではありません。職に就けなければ収入が得られず、家賃を払えないため、居場所をみつけられなかったり、失ったりした人々がスラムを形成するのです。とはいえ、スラムに住んでいるとはいえ労働力であったり、その都市空間の構成要員であるから、コミュニティ形成上と都市成長は切っても切れないと思います。そこらへんは実はフィッシャーの都市社会学的なコミュニケーション理論と通ずるのではないかと思いました。是非とも読んでみてくださいませ。

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