皆様、お疲れ様です!連日猛暑ですがお元気でしょうか?エアコンで冷え冷えになった部屋でまったりと読書するとか夢見ますが、仕事が糞忙しくて毎日のたうちまわっています。かなり以前に慶應の古文書の授業の際に読んだ「江戸時代の図書流通」の本を記録しておきたいと思います。
著者概要
長友 千代治
日本の国文学者・書誌学者。文学博士(大阪市立大学・論文博士・1989年)(学位論文「近世貸本屋の研究」)。元佛教大学文学部人文学科教授。専門は日本近世文学、特に貸本屋に関する研究。
Wikipediaより引用しています
書籍概要
江戸時代、出版文化の隆盛にともない広汎な図書流通がみられた。版元・本屋・貸本屋と読書を結ぶルートや実用書の出版や宣伝方法などについて、図版をできるだけ多く例示しながら平易に明かす。
読んでみて
慶應大学の授業「古文書学」にて日本近世の古文書の特色を問われるレポートが出題されたので、その参考図書の一つとしてこの本を手に取ってみました。大名関連、役人関連の古文書の事例は多々あるのですが、もうちょっと庶民の層における古文書はどのようになっているのかと思った次第です。人々に図書が行きわたるためには、まずは本の製作方法の簡略・合理化ということで版式はどのようになっていたのか?ということと流通経路はどのようになっていたのか?がポイントとなっております。
図解部分や中身の文章の解説も非常に多くわかりやすい内容になっています。
出版技術の向上から出版業が盛んになり印刷物が商品として流通しはじめたのがかなり大きいといえます。またジャンルとして一般庶民向けの書籍にすそ野が広がったのも発展に寄与していると思います。庶民が書籍とのコンタクトポイントとして大きな役割を果たしたのが貸本屋さんです。普通に書籍を購入すると高額なので貸本屋さんが発達したそうです。また貸本屋さんは店を展開するだけではなく書籍をかついでお客さんのところに回ったとのことです。いやーサプライチェーンが充実していると発展しますよね~。是非とも皆さん読んでみてください。現代の日本人の読書文化の源流を垣間見ることができますよ!
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