【慶應通信】西洋史特殊 地域研究 ロシア メモ書き1

学び

皆様、お疲れ様です!テスト向けにちょっとメモ書き保管しようと思います。

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ロシア外交の基底要因:分析のレベル

1 分析のレベルとは

・K.ウォルツ『人間・国家・戦争:国際政治の三つのイメージ』→人間の本性、国家体制(民主制、資本主義)、無政府な国際システム

・分析レベル(指導者個人、内政、国際システム)という考え方に発展

2 国際要因

・国際政治の階層秩序における位置:ヨーロッパ大国の一員としての役割(北方戦争、ナポレオン戦争後~第一次大戦まで)、世界大国としての役割(冷戦期)、地域大国としての役割(冷戦後)≒構造的リアリズム(k.ウォルツ)
地理的位置:広大な国土、長い国境線、自然的境界が無い、不凍港の不在、豊富な天然資源

3 国内要因
・ 国内政治過程:外務省、軍、保安機関、経済省庁などの駆け引きの産物としての外交政策
・ 歴史的経験:常に他国からの侵略を受けてきた歴史(モンゴル、ナポレオン、ヒトラー)→120%安全保障を求める国家としてのロシア≒古典的リアリズム(モーゲンソー、ケナン)
・ 経済的利害:石油、ガスなどの天然資源や原子力産業、兵器輸出、穀物輸出などによ国内産業の経済的利益獲得の最大化≒リベラリズム
・ 対外思想:西欧派とスラヴ派
  西欧派:ロシアはヨーロッパ文明の一員であり、西欧化するべきである(ピョートル大帝)→西欧諸国と協調≒リベラリズム(コンストラクティビズム)
  スラヴ派:ロシアはヨーロッパとは異なる独自の文明を形成しており、独自の道を歩むべきだ、一変種としてのユーラシア主義→単独主義的外交≒コンストラクティビズム(リアリズム)
・ イデオロギー(ソ連時代):資本主義の最高段階としての帝国主義の中で、ソ連は帝国主義諸国とは異なる世界秩序を形成する。世界共産主義革命を目指す→先進資本主義諸国での革命運動の援助、第三世界での植民地解放運動支援、新興独立国のソ連ブロックへの取り込み≒マルクス主義(コンストラクティビズム)
・ 体制の安定・輸出:ツァーリの専制、ソ連体制、現代の競争的権威体制の維持・輸出≒コンストラクティビズム)

4 個人
・ ツァーリ、共産党書記長、大統領個人の性格、選好の結果

5 基底要因析出事例としてのケナンの長文電報(1946)とx論文(1947)
・ 長文電報:ソ連の拡大主義的外交の主軸はロシアの伝統的不安感、恐怖、媒介要因としての共産主義イデオロギー→アメリカが譲歩しても変わらない、理念的な議論も理解しない、我々が健全であるべき

・ x論文:外国勢力を敵視するイデオロギーと革命後の干渉の経験→ソ連の影響力拡大は、「封じ込め」るしかないし、短期的な妥協はありえない、長期的な変容を促すために、こちらが健全でないといけない

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