【読書】考古学はどんな学問か【鈴木公雄】

慶應義塾大学通信

 皆様、お疲れ様です!お元気でしょうか?読書は進んでいますか?私の方は未読の本が山のように積まれているのですが、なかなか読み進めていけてないのです。老眼が進んでしまってから本を読むのに苦労をしています。今回、読んだのは鈴木公雄先生の「考古学はどんな学問か」のkindle版です。こちらも大学の科目での参考図書ということがきっかけで手に取った次第です。最近は本の場所減らしに極力Kindleで購入しようとしているので、kindle版があったときは嬉しかったです。老眼が進んでいるのでkindleだと文字の大きさをコントロールできるのでかなり重宝しています。

著者略歴

鈴木 公雄
(すずき きみお、1938年4月28日 – 2004年10月22日)は、日本の歴史学者・考古学者。専門は日本貨幣史。慶應義塾大学名誉教授。

書籍概要

考古学は,人類史の再構成を究極の目的とする歴史科学である.しかし.その歴史の再構成に用いる資料や方法は,文献史学とは異なる.本書は,考古学の発達史と今日の学問的広がり,考古学資料の特性考古学は物的証拠を手掛かりに、過去の人々の行為を再現する学問だ。したがって石器時代や縄文・弥生などの古い時代だけでなく、近現代までもが研究対象となる。もちろん物的証拠も幅広く、銃弾といったものさえ証拠になる。犯罪捜査さながらにスリリングな学問であり、時には一国の歴史を書き換えることすらある。アメリカで長く国民的英雄とあがめられていた将軍の遺跡が、実は先住民への暴力の跡だったことが分かった「リトルビッグホーン古戦場」などは代表的事例だ。歴史の生き証人を足元から掘り起こす考古学。その魅力を余すことなく伝える、読んで楽しい入門書!
出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2021/2/10)
発売日 ‏ : ‎ 2021/2/10

読んでみて

 大学の考古学科目のレポート作成の参考書として読んでみました。非常に読みやすく考古学初心者にはとっつきやすい感じで書かれています。考古学入門の時と同じく型式という概念から体系化して考古学と向き合うというベースで話は進むのですが、考古学と我々現代人とのかかわりについての考えが述べられていて勉強になります。身近な考古学から科学的アプローチなどの話とそこに内在している空白的な部分や遺物からの情報を読み取るためのアプローチも面白かったです。多岐にわたる知見を備えているほうが考古学としての視野が広がるんだなあと思いました。あと、個人的には古代の縄文漆の話はとてもわくわくしました。研究者たちの情熱的取り組みがないとなかなか現代では成り立たないかもしれません・・・。是非とも皆様、手に取って読んでみてくださいませ!

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