【猫】通院&レントゲン撮影②

 前回の市ヶ谷動物病院での検査の続きです。写真の赤丸部分が、内臓内にある結石の存在だそうです。毎度、積極的な処置ができずに困るのが結石です・・。
猫の結石(尿路結石)とは?

猫の結石とは、尿道や膀胱、腎臓などの尿路に、ミネラル成分などが結晶化してできた石のことです。この石が尿路を塞いでしまうと、排尿困難や血尿、腎不全といった深刻な症状を引き起こし、最悪の場合、命に関わることもあります。

特に、オス猫はメス猫に比べて尿道が細く長いため、結石が詰まりやすく、重症化しやすい傾向にあります。

なぜ結石ができるのでしょうか?

結石の種類によっても異なります。肥満や運動不足で水を飲まずこまめに排尿しないこと、食べ物が関係しているもの、細菌感染が起因しているもの、遺伝的な要因、などが考えられます。

結石には、どのような種類があるのでしょうか?

一番多いのが「ストルバイト結晶」によるもので、尿がアルカリ性になると作られやすくなる結晶です。尿路結石の過半数はこれが原因です。
 そして次に多いのが「シュウ酸カルシウム結晶」によるものです。この2種類が結石になる原因の大半を占めています。尿酸塩、リン酸カルシウム、シスチン、シリカ、などもあります。。

どのような症状が出たら尿路結石だと気づくのでしょうか?。

結石や結晶(結石になる前の細かい粒子)が膀胱の粘膜を傷つけることによって、血尿や頻尿といった膀胱炎のような症状が出ます。その段階で尿検査をして、結石だと診断されることが多いです。また、結晶を含んだ尿はキラキラしているので、それを見て気づく飼い主さんもいます。
 中には、猫の具合が悪くなり画像診断をしたところ、尿管に石が詰まり腎臓が尿を膀胱へ送り出せず膨れ上がっている(水腎症)というようなこともあります。。

尿路結石の治療は、どのように行うのでしょうか?

ストルバイト、尿酸塩、シスチンは、療法食による治療が可能です。これらの結石であれば、療法食で溶かすことができますが、摘出を検討しなくてはいけないこともあります。シュウ酸カルシウムは療法食で結石を溶かすことはできないため、結石を摘出する必要があります。細菌感染がある場合は、抗生剤を服用します。療法食を摂り、定期的に尿検査をして症状が治まっているのであれば、その後は通常の食事に戻すことが可能なこともありますが、結石ができやすい体質の場合は、生涯に渡って療法食を摂る必要があります。

尿路結石が原因で、重症化してしまうことはありますか?

結石により閉塞をおこしている場合は、尿毒症を起こす恐れがあります。また膀胱の粘膜が結石や結晶によって傷つき、そこから細菌感染を起こすこともあります。

尿路結石の予防方法はありますか?

水を飲ませて、こまめに排尿させることです。あまり水を飲まない場合は食事をウェットフードに変える、汲み置きの水を好まない場合は流水タイプの水飲み器を使うなどして、できるだけ水を摂らせるようにしましょう。

猫の結石には、主に以下の2つの種類があります。

  1. ストルバイト結石: マグネシウム、アンモニウム、リン酸が過剰になることで形成されやすい結石です。以前は最も多い種類でしたが、近年は食事療法の普及により減少傾向にあります。原因としては、ミネラルバランスの崩れた食事、尿pHの異常(アルカリ性寄り)、飲水不足などが挙げられます。

  2. シュウ酸カルシウム結石: カルシウムとシュウ酸が結合してできる結石です。近年増加傾向にあり、一度できてしまうと食事療法での溶解が難しいのが特徴です。原因としては、特定の遺伝的要因、食事中のカルシウムやシュウ酸の過剰摂取、尿pHの異常(酸性寄り)、高カルシウム血症などが考えられています。

その他、まれに尿酸アンモニウム結石やシスチン結石などがみられることもあります。

猫の結石の代表的な症状:早期発見が重要

猫の結石の症状は、結石の種類や大きさ、詰まっている場所によって異なりますが、以下のような症状が見られた場合は注意が必要です。

  • 頻尿: 何度もトイレに行くのに、少ししかおしっこが出ない、または全く出ない。
  • 排尿困難: おしっこをする体勢をとるものの、なかなか出ない、時間がかかる。
  • 血尿: おしっこに血が混じっている。
  • 排尿痛: おしっこをする時に痛がる様子を見せる(鳴く、震えるなど)。
  • 粗相: 今までトイレでできていたのに、トイレ以外の場所でおしっこをしてしまう。
  • 元気がない、食欲不振: 病状が進行すると、全身状態が悪化し、元気や食欲がなくなることがあります。
  • 嘔吐: 尿毒症を引き起こすと、嘔吐することがあります。

これらの症状は、結石だけでなく、膀胱炎などの他の病気でも見られることがあります。しかし、特に排尿困難や血尿が見られた場合は、緊急性が高いため、すぐに動物病院を受診してください。

猫の結石の診断方法

動物病院では、猫の結石を診断するために、以下のような検査が行われます。

  • 尿検査: 尿のpH、比重、結晶の有無、細菌の有無などを調べます。結石の種類を特定する手がかりになります。
  • 血液検査: 腎臓の機能や電解質のバランスなどを調べます。結石による腎臓への影響を確認します。
  • レントゲン検査: レントゲンに写る種類の結石(ストルバイトやシュウ酸カルシウムなど)の有無や位置、大きさを確認します。
  • 超音波検査: レントゲンに写りにくい結石や、膀胱内の状態などを詳しく観察できます。

これらの検査結果を総合的に判断し、結石の種類や状態に合わせた治療法が選択されます。

猫の結石の治療法:内科療法と外科療法

猫の結石の治療法は、結石の種類、大きさ、詰まっている場所、猫の全身状態などによって異なります。

  1. 内科療法:

    • 食事療法: 特定のミネラル成分を制限したり、尿pHを調整したりする療法食を与えます。ストルバイト結石の場合は、食事療法で溶解できる可能性があります。
    • 薬物療法: 尿pHを調整する薬、炎症を抑える薬、利尿作用のある薬などが用いられることがあります。
    • 飲水量の増加: 水分摂取を促し、尿量を増やすことで、結石の排出を促します。
  2. 外科療法:

    • カテーテル治療: 尿道にカテーテルを通して、詰まっている結石を膀胱に戻したり、押し流したりする方法です。主にオス猫の尿道閉塞時に行われます。
    • 膀胱切開手術: 膀胱内に大きな結石がある場合や、カテーテル治療で取り除くことが難しい場合に、外科的に結石を摘出します。
    • 尿道瘻設置術: 尿道が慢性的に詰まりやすい場合に、会陰部などに新たな排尿口を作る手術です。

尿路閉塞は、特にオス猫において緊急性の高い状態です。排尿が全く見られない場合は、すぐに動物病院を受診し、適切な処置を受けてください。

最も重要な予防策:日々のケアで結石のリスクを減らす

猫の結石は、一度なってしまうと再発しやすい病気です。そのため、日々のケアによって予防することが非常に重要になります。

  1. 適切な食事管理:

    • バランスの取れた総合栄養食を与える: 猫の年齢や健康状態に合わせた、高品質な総合栄養食を選びましょう。自己判断でミネラルバランスを偏らせるような食事は避けるべきです。
    • 療法食の活用: 結石の既往歴がある猫や、結石のリスクが高いと診断された猫には、獣医師の指示に従って療法食を与えましょう。
    • おやつの与えすぎに注意: おやつは、栄養バランスを崩したり、特定のミネラルを過剰に摂取したりする原因になることがあります。与える量や頻度を守りましょう。
  2. 十分な水分摂取:

    • 常に新鮮な水を用意する: 猫がいつでも好きな時に水を飲めるように、複数の場所に新鮮な水を置いておきましょう。
    • ウェットフードを活用する: ウェットフードは水分含有量が高いため、積極的に取り入れることで飲水量を増やすことができます。
    • 自動給水器や流れる水を試す: 猫によっては、これらの給水器を好んで水を飲むことがあります。
  3. ストレスの軽減:

    • 快適なトイレ環境を整える: 清潔で落ち着けるトイレを用意し、猫が排泄しやすい環境を整えましょう。トイレの数や場所、砂の種類なども重要です。
    • 適度な運動: 適度な運動は、新陳代謝を促し、健康維持に繋がります。
    • 多頭飼育の場合は注意: 他の猫との関係性やテリトリー意識などがストレスになることがあります。それぞれの猫が安心して過ごせる空間を作りましょう。
  4. 定期的な健康診断:

    • 尿検査を含む定期的な健康診断を受ける: 早期発見・早期治療のためにも、定期的な健康診断は非常に重要です。特に、結石のリスクが高い猫や高齢猫は、より頻繁に健康状態をチェックしてもらいましょう。

まとめ|早期発見と適切な予防で愛猫の健康を守りましょう

猫の結石は、適切な治療と予防を行うことで、愛猫を苦しみから守ることができる病気です。日々の観察を怠らず、少しでも気になる症状があれば、すぐに動物病院を受診してください。そして、獣医師の指導のもと、適切な食事管理や飲水量の確保、ストレス軽減などに努め、愛猫が健康で快適な生活を送れるようにサポートしてあげましょう。

 

うちのヨシカゲちゃんは、適合する抗生物質もほとんどないので、炎症を起こした際は本当に対応ができなくて困ってしまいます。いかに水飲ませるのかで相当悩みました。

うちでは、ピュアクリスタルとヘルスウォーターボウルを家で二か所づつに配置しています。動くお水の方が何となく好きなようでピュアクリスタルで飲んでいる感じですが、ヘルスウォーターボウルでもよく飲んでいます。普通の猫ちゃん用水やり皿よりかはヘルスウォーターボウルの方が断然に水を飲みますよ~。水飲みで困ったら是非ともトライしてみてくださいね。基本は兎に角水分を摂取させておしっこを出させるということが大事になります。結石になってからでは遅いのでいつも気にかけてくださいね。
ニャゴニャゴ!

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