皆様、お疲れ様です。今回は猫ちゃんの保護に関してのニュースです。そこから猫の保護について考えてみたいと思います。
虐待され衰弱した猫…愛のリレーで命を救う助けた児童ら5人、保護団体から表彰
(リンク先より、文章・画像を引用しております)
【沖縄】沖縄市立越来小学校の児童5人が、市内の西森公園付近で虐待され捨てられた猫を助けて保護団体から表彰された。児童らの対応で命の危険もあった猫は回復し、引き取り手も見つかった。同校で3日、県内で猫と環境などの保護活動を行う「キャッツウォークオキナワ」の中村容子理事長が児童に感謝状を手渡し「大人でもなかなかできない行動だ。みんなの愛のリレーで命が助かった」と児童の行動をたたえた。
表彰を受けたのは、3年生の阿嘉寿安(じゅあん)さん、高江洲彩音さん、吉村心希(ここの)さん、比嘉優杏(ゆあん)さんと、4年生の寺山紗玖(さく)さん。昨年11月2日、3年生の4人が西森公園近くでビニール袋に入った猫を見つけた。体には塗料のようなものが塗られ、葉っぱや小石も付いていた。
児童らは自宅からタオルを持ってきて、冷たく震える猫を拭いて温めた。越来公民館に行き、4年生の寺山さんや寺山さんの母・杏奈さんに状況を説明し、助けを求めた。寺山さんらは知り合いのキャッツウォークの新屋逸子さんに連絡し、猫の応急処置を教えてもらった。
新屋さんによると、猫は当時生後3カ月半で、体重は2キロほど。「骨と皮だけ」というほどやせていた。翌日、新屋さんが猫を病院に連れていくと、獣医師から「希望を持たない方がいい」と言われたほど衰弱した状態だった。「子どもたちが手を差し伸べていなければ、生きていなかったはずだ」という。
猫は順調に回復し、新屋さんによって「ホープ」と名付けられた。飼い主が見つかり、4日に東京に渡った。
中村理事長は「ホープくんに代わって、本当にありがとう」と感謝した。児童らは「助かってうれしい。ホープくんがきれいになって良かった」と笑顔で喜んだ。
(リンク先より、文章・画像を引用しております)
この子供たちは、猫ちゃんの命の恩人ですね。そもそも、ビニール袋に入れて子猫を放置した人間に対して本当に腹立たしいです。この子供たちの行動もとても素晴らしいし、親御さんが理解がある人たちで本当に良かったと思います。不幸な猫ちゃんが一匹でも減りますようにいつも祈っております。
街中で、あるいは自宅の近くで、明らかに衰弱している様子の猫や、もしかしたら虐待を受けたのではないかと思われる傷ついた猫を見かけたとしたら…その胸が締め付けられるような光景に、どうしたら良いのか分からず、立ちすくんでしまうかもしれません。
「助けたい」という気持ちと、「どうすれば安全に助けられるのだろう」「自分に何ができるのだろう」という不安が同時に押し寄せてくることと思います。
動物虐待は、許されることではありません。そして、そうした悲しい状況に置かれた動物を、私たちが見て見ぬふりをせず、適切な手を差し伸べることは、社会の一員としての、あるいは同じ命を生きる者としての、大切な責任であると私は考えます。
本日は、もしあなたが、虐待や栄養失調などにより衰弱した状態にある猫と遭遇してしまった場合に、どのように行動するのが最も安全で、その猫の命を救うことに繋がるのか、具体的なステップを丁寧にご説明したいと思います。感情的になることなく、冷静に、そして効果的に動くための知識を共有できれば幸いです。
1.まず、その猫の状況を「安全な距離」から観察すること
「助けたい」という気持ちが先走るのは当然ですが、衰弱している猫や傷ついた猫は、強い恐怖や痛みから、人間に対して攻撃的になることがあります。また、どのような病気を持っているか分かりません。まずは、あなた自身の安全を確保することが最優先です。
- 距離を取って観察: 猫に急接近せず、まずは数メートル離れた場所から、猫の様子をじっくり観察してください。
- 衰弱の度合い: 痩せているか(骨が浮き出ているか)、動きは緩慢か、ぐったりしているか、立てないか。
- 傷や外傷: 目に見える傷、出血、明らかに折れているような箇所はないか。
- 行動: 人間を極端に恐れているか、威嚇してくるか、逆に全く反応がないか。
- 周囲の環境: 交通量の多い場所ではないか、猫にとって危険な物はないか、虐待した可能性のある人物が近くにいないか。
この最初の観察で、猫が置かれている状況の緊急度や、どの程度警戒心が強いかを見極めます。自力で動けないほど衰弱しているのか、それとも警戒はしているが動けるのかなど、状況によって対応が変わってきます。
2.直接保護? 専門家へ連絡? 最も適切な「最初の一歩」を見極める
衰弱した猫を助けるには、「自分で保護して飼う」「一時的に保護して飼い主を探す」「専門機関に保護を依頼する」など、いくつかの選択肢が頭をよぎるかもしれません。しかし、虐待や重度の衰弱が見られる猫の場合、**最も安全で、猫の命を救う可能性が高いのは、「専門機関への連絡」**である場合がほとんどです。
なぜなら、
- 猫自身の安全: 衰弱・負傷した猫は、パニックを起こして逃走し、さらなる事故に遭うリスクがあります。また、人間が不用意に近づくことで、かえって猫を追い詰めてしまうことがあります。専門家は猫を安全に捕獲する知識や技術を持っています。
- 医療の必要性: 重度の衰弱や虐待による怪我がある場合、専門的な獣医療が不可欠です。栄養管理一つとっても、衰弱の程度によっては慎重に行う必要があります。個人が適切に行うのは非常に困難であり、かえって猫の命に関わることもあります。
- 法的・行政的な手続き: 動物虐待は犯罪です。行政や警察といった公的機関が介入することで、虐待の事実関係の調査や、加害者への対応に繋がる可能性があります。
もちろん、「すぐに専門家が来られない」「目の前に今すぐの危険が迫っている」といった状況であれば、一時的な保護も選択肢に入りますが、基本的にはまず「しかるべき場所へ連絡し、指示を仰ぐ」ことが推奨されます。
3.「助けたい」気持ちを行動に! 適切な連絡先リスト
では、具体的にどこに連絡すれば良いのでしょうか。状況や、その後のあなたの関わりたい度合いによって、主に以下の連絡先が考えられます。
- 最優先で検討したい連絡先:
- 動物愛護センター / 保健所: 各自治体が設置している動物保護の窓口です。動物の保護、収容、適切な機関への引き渡しなどを担当しています。動物虐待に関する通報も受け付けています。まずは地域の動物愛護センターや保健所に電話で状況を説明し、指示を仰ぐのが最も基本的な流れです。夜間や休日は対応が難しい場合もあります。
- 警察: 明らかに動物虐待の疑いがある場合、または虐待行為を目撃した場合は、迷わず警察に通報してください。動物虐待は動物愛護法違反にあたる犯罪であり、警察は捜査権を持っています。証拠(写真や動画など)があれば、提供すると良いでしょう。
- 近くの動物病院: 猫を安全に捕獲できた場合(非常に限定的な状況です)、まずは動物病院に連れて行き、獣医師に診てもらうことも重要です。ただし、動物病院は保護施設ではないため、治療後の猫を預かってもらうことは難しい場合がほとんどです。診察後、行政や保護団体への相談を勧められることになるでしょう。緊急性が高い場合は、まず電話で相談してみる価値はあります。
- 連携やその後のケアを期待する場合:
- 民間の動物保護団体: 全国の各地に、献身的に活動されている動物保護団体があります。行政よりも柔軟に対応してくれる場合や、医療費の確保、一時預かりボランティア、譲渡会の開催など、保護から新しい家族へ繋げるまでのノウハウやネットワークを持っていることが多いです。ただし、民間の団体はNPOやボランティアで運営されていることが多く、常に資金や人手、受け入れスペースに限界があります。必ず事前に電話やメールで状況を伝え、受け入れが可能か確認が必要です。「〇〇市 動物保護団体」のようにインターネットで検索し、複数の団体に連絡してみるのが良いでしょう。
4.連絡する際に、何を伝えるべきか? 具体的な情報の整理
専門機関に連絡する際は、焦らず、でも迅速に、以下の情報を正確に伝えることが重要です。情報が具体的であればあるほど、対応する側も状況を把握しやすく、適切な指示や手配がしやすくなります。
- いつ、どこで: 猫を見かけた日時と、正確な場所(住所、目印となる建物、地図アプリで共有できる位置情報など)。場所が特定できないと、保護に向かうことができません。
- 猫の見た目: 毛の色、模様、体の大きさ(大人の猫か、子猫か)、性別(分かれば)。
- 猫の状態: 痩せているか、ぐったりしているか、歩けるか、立つのが辛そうか、体のどこかに傷や出血はないか、目が開けられないか、など、観察したありのままの状況を具体的に伝えます。「骨と皮だけ」「足を引きずっている」「鳴き声がか細い」など。
- 猫の行動: 人間を見ると逃げるか、威嚇するか、全く反応がないか、攻撃的か。
- 見かけた状況: どのようにその猫を見つけたのか。明らかに不自然な場所にいた、特定の人物からひどい扱いを受けていたのを見た、ずっと同じ場所にうずくまっている、など。もし虐待の証拠(写真、動画など)があれば、それを提出できるかも伝えましょう。
- あなたの情報: 氏名と連絡先。対応した機関から、詳しい状況の確認や、その後の報告が入る場合があります。
5.もし、やむを得ず一時的な保護が必要になったら(限定的な状況)
専門機関への連絡が最も推奨される方法ですが、「連絡したがすぐには来られない」「猫がこのままでは危険な場所にいる(交通量の多い道路の真ん中など)」といった、やむを得ない場合に限り、ご自身で一時的な保護を検討することになります。ただし、これはあくまで専門家が到着するまでの「応急処置」であり、ご自身の安全を確保した上で、無理のない範囲で行ってください。
- 安全確保と道具の準備: まず、猫に咬まれたり引っ掻かれたりしないよう、厚手のグローブやタオル、洗濯ネットなどを用意します。興奮している猫への接触は大変危険です。可能であれば、洗濯ネットをうまく活用すると、安全に捕獲できることがあります。
- 安全な空間への誘導・収容: 猫を捕獲できたら、まずは外部と隔絶された安全な場所に置きます。洗濯ネットに入れたまま、あるいは負傷していなければキャリーケースに入れるのが最も安全です。自宅に安全な小部屋(脱衣所など)があれば、そこに一時的にいてもらうことも考えられます。逃走防止のため、二重扉になっているような場所が理想です。
- 最低限の提供: 安全な場所に置けたら、静かにしてあげてください。すぐには人間を信用しません。器に新鮮な水を、猫の手が届く場所に置いてあげます。食事は、衰弱の度合いによっては急に与えると危険な場合(吐き戻したり、消化不良を起こしたり)があるため、自己判断せず、必ず専門機関や獣医師に相談してから与えてください。保温のため、タオルなどを入れてあげるのは良いでしょう。
- 過度な接触は避ける: 心身共に疲弊している状態です。無理に触ったり、話しかけたりせず、静かに休ませてあげることが大切です。必要な情報を専門機関に伝え、指示を待ちます。
繰り返しになりますが、衰弱・負傷した猫への応急手当や投薬は、専門知識なしに行うのは非常に危険です。保護はあくまで「安全な場所への確保」に留め、医療が必要なケアは必ず獣医師に任せてください。
6.保護後の道のり:専門家によるケアと、私たちにできるサポート
無事、猫が専門機関に保護されたら、そこからが本当の治療とケアの始まりです。動物病院での精密検査、点滴や投薬、栄養管理など、獣医師とスタッフによる専門的な治療が行われます。回復の度合いに応じて、一時預かりボランティアさんの元で社会性を身につけたり、心身を回復させたりすることもあります。そして、体調が完全に回復し、人に慣れることができれば、新しい家族との出会い(譲渡)へと繋がっていくことになります。
保護した猫がたどるこの道のりは、決して平坦ではありません。多くの時間と、多大な費用、そして多くの人々の愛情と労力が必要です。
私たち一人ひとりができることとして、こうした保護活動を資金面で支援したり(寄付)、ボランティアとして参加したり、あるいは保護された猫の新しい家族になることを検討したりすることも、間接的ではありますが、虐待や不幸な命を減らすことに繋がる大切な行動です。
7.見て見ぬふりをしない「勇気」と、社会への呼びかけ
衰弱したり、虐待されたりしている動物を見かけた時、「怖い」「関わりたくない」「どうせ何もできない」と、見て見ぬふりをしてしまう気持ちになることもあるかもしれません。しかし、彼らにとって、人間からの救いの手は、生きるか死ぬかの境目を分ける、唯一の希望です。
動物愛護法では、動物をみだりに傷つけたり、適切に世話をしなかったりする行為は犯罪と定められています。もし虐待を目撃したり、虐待の疑いがある動物を見つけたりした場合は、行政や警察に通報することは、動物を守るために、そして社会全体の規範を守るために、私たちにできる重要な行動なのです。
この問題に対する社会全体の意識を高め、行政や保護団体の活動を支援し、動物たちが安全に暮らせる環境を整備していくことこそが、私たちが目指すべき未来であると私は強く願っております。
8.まとめ:小さな「勇気」が、一つの命を救う力になる
虐待され衰弱した猫を見かけた場合、最も大切にしていただきたいのは、「助けたい」というあなたの尊い気持ちです。そして、その気持ちを、冷静に、安全に、そして最も効果的な形で行動に移すための知識を持つことです。
自分だけで抱え込まず、適切な専門機関(動物愛護センター、保健所、警察、民間の保護団体など)に迅速に連絡し、正確な情報を提供すること。これが、あなたの最初の一歩であり、猫の命を救うための、何よりも重要な行動です。
あなたのその小さな「見て見ぬふりをしない勇気」が、一つの尊い命を救うことに繋がる。その可能性を、どうか忘れないでください。
この記事が、もしもの時に、誰かの、そして小さな命の助けとなることを願っております。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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