【ADHDの方へ】もう先延ばしで苦しまない!タイプ別の克服法と今日からできる改善策

ADHD

皆様、お疲れ様です!健康状態はいかがでしょうか?
こんなニュースがありました。
ADHDの「先延ばし癖」改善に「殴る」は有効か Xで主張流布、専門家は警鐘「ずっとは続かない」

(リンク先より文章を引用しています)

ADHD(注意欠如多動症)の「先延ばし癖」を直すには、殴ればいい――。このような主張をしたX投稿が、注目を集めた。多くは批判的な意見だったが、中には一定の理解を示す声も寄せられた。

   暴力は倫理的・法的に許されないことは前提だが、先延ばし癖を直す効果は本当にあるのか。専門家に話を聞いた。

先延ばし癖改善に「殴る」、一部では一定の理解を示す声も

   ADHDは、政府広報オンラインによると、「集中できない(不注意)」「じっとしていられない(多動・多弁)」「考えるよりも先に動く(衝動的な行動)」といった特徴を有する脳機能の発達に関係する障害(発達障害)の1つだ。

   人によって症状は異なるが、ADHDの人はスケジュール管理やタスク管理が苦手な人も多く、SNSでは課題や書類の提出などやらなければならないことを先延ばしにしてしまう「先延ばし癖」がたびたび話題に上がる。

   2025年4月上旬にも、「先延ばし癖」を直すには殴ればいいといった主張をするX投稿が注目を集めた。これには倫理的、法的に許されないといった指摘や、殴るとそれがトラウマになるといった指摘が寄せられ、批判の意見が多数だった。一方で、一定の理解を示す声も寄せられた。暴力は極端だが、「やらなければならない」と思わせる危機感や脅威を与えることは効果的といった意見もみられた。

   九州大学大学院人間環境学府・学術研究協力員の公認心理師・臨床心理士で、「書いてみるとうまくいく 先延ばしグセ、やめられました!」(大和書房)の著者・中島美鈴さんは、J-CASTニュースの取材に、一見、殴ることは先延ばし癖の改善に効果があるように見えるが、「ずっとは続かない」「メリットは少ない」とみる。

   ADHDの子どもはその特性から虐待を受けるリスクが高いといい、SNSでこうした主張が広まることで「やっぱり(殴っても)いいんだ、暴力で厳しく育てようという誤解が広まらないといいなと思います」と話した。

70年以上前の研究で「罰を用いることは効果がない」

   その根拠として、中島さんは、70年以上前の1953年にはすでに、米国の心理学者・スキナーが「行動を変容させる手段として罰を用いることは効果がない」と提唱していることを挙げる。スキナーの研究によると、スピード違反の罰金やスポーツの反則のペナルティー、それから体罰など、他人の行動を減らすために罰を与えることは、次の6つの問題点がある。

(1)短期的効果しかないため、罰を続ける必要がある
(2)罰を重くしないと慣れて効果がなくなる
(3)見つからないように隠れてするようになる
(4)代わりに何をすればいいかわからない
(5)消極的になる
(6)自尊心の低下
例えば、子どもが先延ばしにしている宿題をさせるために叩くなど体罰を与えると、その時は宿題をするという。しかし、そのうち親に見つからないように隠れてサボるようになる。そのため、継続して罰を与え続けることが必要になってくる。最初は「こら、やりなさい!」と言うくらいで済んでいたとしても、慣れてきてしまうため、殴る、蹴るといった重い罰を与えることになるという。

   また、子どもは実は宿題の計算問題の解き方がわからずに先延ばしにしているかも知れない。その理由も聞かれずに叩かれ宿題を強要されるとなると、子どもにとってはいい加減に回答欄を埋めるしかなく、根本的な解決に至らない。

   さらには、宿題を先延ばしにするから殴られるのか、親が自分を嫌いだから殴られるのか区別が付かなくなる。子どもは親から「嫌われているんだな」と考えるようになり、自尊心が低下する。

   さらに、子どもは殴られるなどして行動を否定されると、「行動の全体量が減る」という。すると、「顔色ばかり見て何も動かなくて消極的」「進路決定の時も何も別にしたいことがない」といった状態になる可能性がある。
「短期的には1番効果があるように見えちゃうからみんな勘違いするけど、罰もどんどん重くしていかなきゃいけないし、ずっとは続かないと思います」

   中島さんは、これは大人にも当てはまることだといい、例えば部下に先延ばし癖があるのだとすれば、「なぜ先延ばしになるのかを原因を一緒に考えた方がいい」と話した。

暴力以外にも改善策は多数ある

   では、先延ばし癖を改善するには、どのような方法が効果的なのだろうか。

   先延ばし克服のためのプログラムも実施する中島さんは、先延ばしをしてしまう背景の原因によるとし、それぞれのタイプの対処法を教えてくれた。

   完璧主義がゆえに先延ばしをしてしまう人は、「6割くらいの完成度で1回書類を作ってみてごらん」とハードルを下げることで改善することがあるという。

   また、過去の失敗経験から不安になり先延ばしをしてしまう人もいる。例えば、過去にプレゼンの場で皆の前で上司に叱られて恥をかかされた経験があり、もう一度プレゼンをすると思うと身がすくんでしまう、といった場合だ。

   中島さんは、「1番最悪のストーリーはどうなる?」と考えるといいという。上記の場合では、恥はかかされたとしても、殴られたり辞めさせられたりするわけではない。

「最悪と思っているシナリオでも、実はもっと最悪があるとわかると、現実は想像するよりちょっとはマシかもと思えて、少し対処可能性が上がって不安を克服できると言われています」

   タスクの全体像が見えず、不安感からゲームや部屋の片づけなど別の作業に現実逃避してしまう人は、TO DOリストの分解が下手な可能性が高い。こうした人には中島さんは、TO DOリストを一緒に作り、作業全体のボリューム感を示すという。自分自身で行う場合には、「とりあえず1分だけやってみる」、「タスクのやり方の裏技を動画サイトで検索してみる」など、「小さな最初の一歩」を設定するというまくいくという。

   逆に、不安ではなく「まだ無限に時間がある」と楽観視して先延ばししてしまうタイプの人もいる。こうした人は、締め切りまでにその作業に使える時間があとどれくらいあるか数えるといいという。食事や風呂、会議の時間などを引いていくと意外と使える時間は少ない。中島さんは、「一緒に現実と向き合って正しい不安を持ってもらうようにします」と話した。

計画書を作ってもらってもできない人の「最終手段」は

   しかし、中島さんの先延ばし克服プログラムでは、計画書を作っても実行しない人がいたという。こうした人への最終手段として次のように話した。

「ZOOMで見守るのでやってくださいと言います。それが無理だったら、カフェなどに場所を変えるとか、車で駐車料金15分300円の場所まで行くとか、番組企画のようなことをして、『もうやるしかない』という状況を作ってもらいます」

   中島さんは、先延ばし対策のグッズやアプリが出ており、これを使うことも手だと述べる。例えば近年では、複数人で通話を繋ぎ、お互いに勉強を見守るアプリも登場している。

   また中島さんは、先延ばしはスマートフォン(スマホ)の利用やアプリゲームが増え、目の前の楽しいことがやめられないことが先延ばしの原因になっていると言われていることにも言及。実際、スマホが普及してきた12年頃から、先延ばしの研究が増えているのだという。

   スマホを入れておく用のタイムロックコンテナや、スマホを使っていない間に植物や生き物が育つ育成系のアプリも出ており、こうした対策方法もあるという。

   中島さんは、「暴力じゃなくても解決するよ」と伝えたいと話す。

(リンク先より文章を引用しています)

記事を読んでみていかがでしたか?

「また、やれなかった…」

と私自身が思うことは多々あります。

ADHD(注意欠如・多動症)と診断されたあなた、あるいは、もしかしたらそうかもしれないと感じているあなた。

「集中できない」「落ち着きがない」「衝動的に行動してしまう」

そんな特性から、日常生活や仕事で様々な困難を感じているかもしれません。特に、「先延ばし癖」 に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

「やらなければいけないことがあるのに、どうしても取りかかれない」「締め切りギリギリにならないと、やる気が出ない」「結局、間に合わなくて自己嫌悪に陥る」

そんな経験、あなたにもあるかもしれません。

今回の記事では、ADHDの特性からくる先延ばし癖に焦点を当て、その原因を深掘りしながら、タイプ別の具体的な克服法と、今日からできる改善策を徹底解説します。

ADHDと先延ばし癖:切っても切れない関係

ADHDの特性である「集中力の欠如」「衝動性」「計画性のなさ」は、先延ばし癖と深く結びついています。

  • 集中力の欠如: 目の前のタスクに集中し続けることが難しく、すぐに他のことに気を取られてしまうため、作業に取りかかるまでに時間がかかったり、途中で中断してしまったりします。
  • 衝動性: 今すぐ楽しいこと、楽なことを優先してしまうため、重要だけれど面倒なタスクを後回しにしてしまいます。
  • 計画性のなさ: 長期的な計画を立てることが苦手で、タスクを細分化して管理することが難しいため、「いつまでに何をすれば良いのか」が曖昧になり、先延ばしにしてしまいます。

これらの特性が複雑に絡み合い、ADHDの方は、そうでない方よりも先延ばし癖に陥りやすいと言えるでしょう。

なぜ、あなたは先延ばしにしてしまうのか?タイプ別の原因を探る

先延ばし癖の原因は人それぞれですが、ADHDの方の場合、いくつかのタイプに分類することができます。

  1. 完璧主義タイプ: 「完璧にこなさなければ」という思いが強すぎるあまり、最初の一歩を踏み出せなくなるタイプです。「失敗したらどうしよう」「中途半端なものは作りたくない」という不安が、行動を阻害します。
  2. 過去の失敗にとらわれるタイプ: 過去の失敗体験から、「どうせ今回もダメだ」とネガティブな感情にとらわれ、行動する前から諦めてしまうタイプです。
  3. タスクの全体像に圧倒されるタイプ: タスクが大きすぎて、どこから手を付ければ良いのか分からず、途方に暮れてしまうタイプです。
  4. 楽観主義タイプ: 「なんとかなるだろう」と楽観的に考え、締め切りを甘く見てしまうタイプです。

あなたはどのタイプに当てはまるでしょうか? 自分のタイプを理解することで、より効果的な対策を立てることができます。

タイプ別攻略法:もう二度と先延ばししない!

自分のタイプが分かったら、いよいよ具体的な攻略法を実践しましょう。

1. 完璧主義タイプへの処方箋:

  • 完璧主義を手放す: 「完璧」を目指すのではなく、「まずは終わらせること」を目標にしましょう。
  • ハードルを下げる: 最初から高いクオリティを求めず、「とりあえず5分だけやってみる」「〇〇まで終わればOK」など、小さな目標を設定しましょう。
  • 失敗を恐れない: 失敗は成長の糧です。「失敗しても大丈夫」と自分に言い聞かせ、積極的に行動しましょう。

2. 過去の失敗にとらわれるタイプへの処方箋:

  • 過去の成功体験を思い出す: 過去に成功した経験を振り返り、「自分にもできる」という自信を取り戻しましょう。
  • 小さな成功体験を積み重ねる: 簡単なタスクをクリアし、成功体験を積み重ねることで、「やればできる」という感覚を養いましょう。
  • 認知行動療法: 過去のネガティブな思考パターンを修正する認知行動療法を試してみるのも有効です。

3. タスクの全体像に圧倒されるタイプへの処方箋:

  • タスクを細分化する: 大きなタスクを、小さなタスクに分解しましょう。
  • To-Doリストを活用する: 細分化したタスクをTo-Doリストに書き出し、一つずつクリアしていくことで、達成感を得ながら進めることができます。
  • 時間管理ツールを活用する: タイマーを使って作業時間を区切ったり、タスク管理アプリを活用したりすることで、集中力を維持しやすくなります。

4. 楽観主義タイプへの処方箋:

  • 現実を直視する: 締め切りまでの時間を具体的に計算し、タスクに必要な時間を把握しましょう。
  • アラームを設定する: 締め切り前にアラームを設定し、危機感を煽りましょう。
  • 人に宣言する: 周囲の人に目標を宣言することで、自分を追い込みましょう。

今日からできる!先延ばし癖を改善するための5つの習慣

上記のタイプ別攻略法と並行して、日々の習慣を見直すことも重要です。

  1. 睡眠時間を確保する: 睡眠不足は集中力や判断力を低下させ、先延ばし癖を悪化させます。毎日7〜8時間の睡眠時間を確保しましょう。
  2. バランスの取れた食事を心がける: 偏った食事は脳の働きを低下させます。バランスの取れた食事を心がけ、特に朝食は必ず摂りましょう。
  3. 適度な運動をする: 運動は脳の活性化を促し、集中力や意欲を高めます。ウォーキングやストレッチなど、軽い運動を習慣にしましょう。
  4. スマホやSNSの使用時間を制限する: スマホやSNSは集中力を妨げ、時間を浪費する原因となります。使用時間を制限するアプリなどを活用し、意識的に距離を置きましょう。
  5. 休憩時間を意識的に設ける: 集中力が途切れたら、無理に作業を続けず、15分程度の休憩を取りましょう。軽いストレッチや深呼吸をするだけでも、リフレッシュできます。

先延ばし癖改善をサポートするツール&アプリ

近年、ADHDの方の先延ばし癖改善をサポートする様々なツールやアプリが登場しています。

  • 時間封鎖コンテナ: スマホを物理的にロックすることで、使いすぎを防ぎます。
  • スマホ使用状況記録アプリ: スマホの使用時間を可視化し、使いすぎを自覚することができます。
  • タスク管理アプリ: タスクを細分化し、To-Doリストを作成したり、締め切りを設定したりすることができます。
  • ポモドーロタイマー: 25分作業+5分休憩を繰り返すことで、集中力を維持しやすくします。

これらのツールやアプリを上手に活用することで、より効果的に先延ばし癖を改善することができます。

専門家の力を借りることも検討しよう

「どうしても先延ばし癖が改善しない」「日常生活に支障が出ている」という場合は、専門家の力を借りることも検討しましょう。

  • 精神科医/心療内科医: 薬物療法や認知行動療法など、専門的な治療を受けることができます。
  • カウンセラー/臨床心理士: 悩みや不安を聞いてもらい、心理的なサポートを受けることができます。
  • ADHD専門のコーチ: ADHDの特性に合わせた具体的な改善策を提案してくれます。

まとめ:先延ばし癖を克服し、自分らしい人生を

ADHDの特性からくる先延ばし癖は、決して克服できないものではありません。

今回の記事でご紹介したタイプ別の攻略法や、今日からできる改善策を実践することで、必ず改善の兆しが見えてくるはずです。

焦らず、諦めずに、自分に合った方法を見つけ、一歩ずつ前進していきましょう。

あなたは一人ではありません。周りの人に相談したり、専門家の力を借りたりしながら、自分らしい人生を謳歌してください。

さあ、今日から先延ばし癖を克服し、新たな自分に出会いましょう!

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