露ズベルバンク、デジタル金融資産の発行・交換が可能に

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皆様、お疲れ様です!お元気でしょうか?毎度、ブログ更新を怠っている感じです。仕事が相変わらず忙しいというか、タイムマネジメントがあまりできていないというところでしょうか??私の備忘録的にトークンやらクリプトやらデジタル金融資産に関するニュースを備蓄しないとと思い記事を作成していきます。

露ズベルバンク、デジタル金融資産の発行・交換が可能に

(リンク先より、文章や画像を引用・転載しております)

ロシア中央銀行は17日、国内最大手行ズベルバンクにデジタル金融資産の発行・交換が可能になるライセンスを付与したと発表した。西側の制裁の影響を受ける同行にとって新たな機会をもたらす可能性がある。

ズベルバンクは中銀の登録リストに掲載され、デジタル資産を発行し、自社のプラットフォーム上で交換できるようになった。

ズベルバンクは、デジタル取引の安全性を保証するブロックチェーン技術を活用し、企業が独自のデジタル資産を発行したり、ズベルバンクのシステム内で発行されたデジタル資産を購入したり、その他の取引を行うことができるようになると説明した。

(リンク先より、文章や画像を引用・転載しております)

 「ロシア最大の銀行」として知られるズベルバンク(Sberbank)が、独自のプラットフォーム上でデジタル金融資産(DFA)の発行と交換を開始した、というニュース。これ、単なる「銀行がなんかデジタルなこと始めたらしいよ」で済ませちゃいけないレベルの話なんですよ!

なぜなら、このニュースには、

  1. 巨大な伝統的金融機関が、本気でデジタル資産領域に踏み込んだ事実
  2. 国際的な制裁下にあるロシアで、なぜ今これが?という地政学的な背景
  3. 私たちがイメージする「仮想通貨」とは似て非なる「DFA」という存在

という、複数のレイヤーが複雑に絡み合っているからです。

今日はこのニュースを、仮想通貨ブロガーの視点から、皆さんにも分かりやすく、そして深〜く掘り下げていきたいと思います!

まず確認!「デジタル金融資産(DFA)」って、私たちが知ってる「仮想通貨」とどう違うの?

ここが最初の、そして最も重要なポイントです!

多くの人が「デジタル資産」と聞くと、ビットコインやイーサリアムのような、非中央集権的で、国境を越えて自由にやり取りできる「仮想通貨(暗号資産)」をイメージしますよね。

でも、今回のズベルバンクが扱っている「デジタル金融資産(DFA)」は、ちょっと違うんです。

ロシアの法律におけるDFAは、簡単に言うと、「ブロックチェーン技術を使ってデジタル化された、既存の金融資産や権利」のことです。

例えば、

  • 企業が発行する社債
  • お金を受け取る権利(金銭債権)
  • 不動産の一部所有権
  • 排出権

など、実体のある、あるいは法的に定義された「資産」や「権利」をトークン化したものなんです。

そして決定的に違うのは、DFAは中央の管理者がいて(今回の場合はズベルバンク)、特定のプラットフォーム上で、規制に則って発行・管理・交換されるという点です。

ビットコインのようなパブリックブロックチェーン上で、誰でも自由に匿名で取引できる仮想通貨とは、ここが大きく異なります。「許可型」の、管理者(銀行など)がいるブロックチェーン上で動くイメージですね。

つまり、今回のニュースは、「ズベルバンクがビットコインみたいのを発行した!」という話ではなく、「ズベルバンクが、国のルールに則って、自前のデジタル基盤の上で、既存の金融資産をブロックチェーン技術でデジタル化して流通させ始めた」ということなんです。

これはこれで、伝統的な金融のデジタル化という点では非常に大きな一歩なんですよ。

なぜ、ズベルバンクは「今」、これを始めたのか?(ここが深堀り!)

さて、ここからが深堀りの本番です。なぜ、よりによって今、ロシア最大の銀行がDFAの発行・交換に乗り出したのでしょうか?

ここには、おそらく複数の理由が複合的に絡み合っていると考えられます。

  1. 国際金融システムからの排除への対抗策: これは、最も可能性が高い理由の一つでしょう。ウクライナ侵攻以来、ロシアはSWIFT(国際銀行間通信協会)からの排除をはじめ、厳しい金融制裁を受けています。これにより、ドルやユーロでの国際決済が極めて困難になっています。 DFAプラットフォームを構築し、ルーブル建てや、あるいは制裁対象となっていない通貨、または商品にリンクしたデジタル資産を流通させることで、従来の国際金融システムを迂回する代替ルートを構築しようとしている可能性があります。特に、制裁の網の目をかいくぐって資金を移動させたり、輸出入の決済をデジタル資産で行ったりする手段として期待しているのかもしれません。 もちろん、これは国際社会からの厳しい監視下に置かれるでしょうし、DFAを使ったとしても結局は法定通貨との交換が必要になる場面も多いため、制裁を完全に無効化できるわけではありません。しかし、少しでも既存システムへの依存度を下げる狙いはあるはずです。
  2. 国内金融システムの効率化と活性化: 制裁下で外国からの投資や資金調達が難しくなる中、国内の資金を効率よく回す必要があります。DFAプラットフォームは、企業にとって社債発行などの資金調達を迅速かつ低コストで行えるツールとなります。また、投資家にとっても、より小口で多様な資産にアクセスしやすくなる可能性があります。国内の資本市場をデジタル技術で活性化し、経済の自立性を高める狙いがあると考えられます。
  3. デジタル化・技術革新の推進: これは制裁とは直接関係ありませんが、世界的に金融のデジタル化(FinTech)が進む中で、ロシアもこの流れに乗り遅れるわけにはいきません。中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発も進めていますが、それとは別に、民間主導(とはいえ最大手銀行ですが)でブロックチェーン/DLTを活用した金融インフラを構築する動きと言えます。将来のデジタル経済を見据えた技術的な基盤作りという側面もあるでしょう。
  4. 新たな収益源の確保: 銀行としては、DFAの発行・流通・管理に関わる手数料やサービス提供で新たな収益源を確保したいという狙いも当然あるはずです。

見過ごせない懸念点と、私たちのウォッチポイント

ズベルバンクのDFA発行は、技術的には金融のデジタル化の一歩と言えます。しかし、その背景と性質を考えると、いくつかの重大な懸念点があります。

  • 制裁回避への利用リスク: 最も懸念されるのは、DFAプラットフォームやそこで発行されるデジタル資産が、国際的な金融制裁を回避するために悪用されるリスクです。匿名性の高い仮想通貨ほどではないにせよ、従来の銀行送金とは異なる経路ができることで、資金の流れが追跡しにくくなる可能性があります。
  • 透明性と規制の実効性: ズベルバンクのプラットフォームがどの程度透明性が確保されているのか? ロシア国内の規制は、国際的なマネーロンダリングやテロ資金供与対策(AML/CFT)の基準に見合っているのか? このあたりは、外部からは見えにくく、実効性が問われます。
  • 国際社会の反応: 各国政府や金融機関は、このズベルバンクの動きをどう見ているのか? DFAを通じた取引に対して、追加的な制裁や規制がかけられる可能性も十分にあります。

私たち仮想通貨やデジタル資産に関心を持つ者が、このニュースを見る上で重要なのは、

  • DFAと非中央集権的な仮想通貨(暗号資産)の根本的な違いを理解すること。
  • 技術そのものの可能性(金融の効率化、新しい資産形態)と、それを特定の国家や機関が利用する際の目的・背景(今回の場合は制裁回避の可能性)を切り分けて考えること。
  • 今後、どのような種類のDFAが発行され、誰が、どのように利用するのかを注意深くウォッチすること。
  • これが世界の他の国々、特に制裁を受けている国々や、デジタル化を急ぐ国々にどのような影響を与えるか、その動向を追うこと。

これらが非常に重要になってきます。

まとめ:これは単なるテクノロジーの話じゃない、国際情勢と金融の未来が絡む超重要ニュース

ズベルバンクのDFA発行開始。これは、単にロシア国内の金融システムの話に留まらず、世界の地政学、そして金融の未来のあり方にも影響を与える可能性を秘めた、非常に重要なニュースです。

テクノロジーは常に中立ですが、それを使う人間や国家の目的によって、その意味合いは大きく変わります。ブロックチェーンやDLTが、金融の効率化や透明化に貢献するポテンシャルがある一方で、今回のように、既存の国際秩序に挑戦するために利用される可能性もはらんでいることを、私たちは認識しておく必要があります。今後も、このズベルバンクのDFAプラットフォームがどのように利用され、どのような影響を及ぼしていくのか、注視していきましょう。そして、私たち自身も、デジタル資産を取り巻く世界の動きを、常に最新の情報でアップデートしていく必要がありそうですね!

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