【猫】なぜ?「三毛猫ほとんどメス」 九州大学の研究チームが謎を解明へ ネコ好きの間で支援の輪 【福岡】

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いま、ネコ好きの間で、ある研究プロジェクトが話題になっています。 白・黒・茶色からなる三毛猫。 そのほとんどがメスなのは知っていましたか?

◆九州大学 名誉教授 佐々木裕之さん 「教科書に載るような有名なことなのに、遺伝子が見つかっていないし、仕組みもよく分かっていない。いつまでたっても論文は出てこないし、それなら自分でやってやろうという風に思いました」 いまだ解明されていない三毛猫の謎を解くべく、九州大学のネコ好きチームが研究プロジェクトを立ち上げました。

◆訪れた人 「かわいいし、この子、特に愛嬌があってかわいいですね」 カメラに興味津々のネコやおもちゃに夢中のネコ。 福岡市中央区にあるネコカフェです。

◆訪れた人 「言葉に表すのは難しいんですよ。とにかく一緒にいて幸せな気分になるところが好きです」

Q.顔が幸せそう
◆訪れた人 「幸せそうですか?幸せです」 白と黒と茶色の3色からなる三毛猫。 三毛猫のほとんどはメスだということを知っていますか? いま、三毛猫に関するあるプロジェクトが話題になっています。 訪れたのは九州大学です。

Q.何をしている?
◆九州大学 名誉教授 佐々木裕之さん 「三毛猫の遺伝子を探索するプロジェクトをやっています」 ネコが何色になるかは、染色体上の遺伝子で決まります。 オスはXとYの染色体、メスはXとXの染色体を持っていて、黒と茶色を決める遺伝子はXだけにあります。 このX染色体が2本あるメスがだけが黒と茶色が同時に現れる可能性があり、三毛猫として生まれます。 しかし、染色体上のどの遺伝子が三毛猫の毛色を作っているのかは不明で、その遺伝子の「実体」についは今もなお謎のままです。 その長年の疑問を解明すべく、今回「三毛猫遺伝子探索プロジェクト」が立ち上がったのです。

Q.どんなメンバー?
◆九州大学 名誉教授 佐々木裕之さん 「ネコ好きのメンバーが集まっています」

Q.どれくらい好き?
◆参加メンバー 「噛まれても引っかかれても抱っこしたくなるというか、うちでも3代目ですね」 分子生物学や遺伝学が専門の佐々木裕之名誉教授がリーダーとなり、そのほか生化学や細胞生物学が専門の研究者などが集まります。 共通点は「ネコにぞっこん」だということ。 しかし、研究室を見渡してもネコは見当たりません―

◆九州大学 名誉教授 佐々木裕之さん 「われわれの気持ちとしては、ネコの研究はするんですけど、できるだけネコちゃんたちに負担をかけたくない。なので、針を刺したりとか、いろいろ組織を集めたりというのは最低限にしようと」 さすがネコ好きが集まるプロジェクト、モットーは「ネコに負担をかけない」です。 プロジェクトでは、すでに動物クリニックから手術や検査などの過程で得た血液や組織を回収。 ゲノム解析を行った結果、これまでに毛色を決める司令塔となる有力な遺伝子をほぼ特定していて、今後は培養細胞などを使ってDNAやタンパク質などの働きを調べながら、証拠を固める作業を行います。 そんな研究がいま話題になっている理由、それは資金繰りです。 研究費をクラウドファンディングで募っていて、募集を始めて約1ヶ月で目標額500万円を超え、今では800万円近く集まっています。 応援のコメントも400件以上寄せられていて、ネコ好きの間で支援の輪が広まっています。

◆九州大学 名誉教授 佐々木裕之さん 「もうずっと前からいつかやりたいなと思っていました。楽しいです、めちゃめちゃ楽しいです」 佐々木さんは、遺伝子の解析はネコだけでなく人間の健康や医療にもつながる、基礎的で重要な研究だと話します。
◆九州大学 名誉教授 佐々木裕之さん 「中学生とか高校生くらいの人に、もっと生物のこととか、そういう基礎的な科学に興味を持ってもらいたい。いろんな大発見って、すごく基本的な興味から生まれてくることが多くて、ノーベル賞の多くもそうやって生まれてきた。人類の将来の飛躍のためにも、基礎的なことに興味をもってもらえたらなと思います」
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